TAKU氏の事件簿

タクシー車内で繰り広げられるドタバタ劇

39の夜 2016.5.18

落書きの建物と 外ばかり見てる俺
超高層ビルのわきの路地 手を上げそうなお客さんを見てる
やりばのない気持ちの扉破りたい
公園の裏 一服をしていて見つかれば逃げ場もない
ハンドルつかんで 背を向けながら
心の一つも分かり合えない 酔っ払いたちをにらむ
そして同業者たちは 無理な割り込みをしてくる
とにかくもう会社や タクシーには帰りたくない
自分の存在がなんなのかさえ わからず震えている
39の夜

盗んだタクシーで走り出す 行く先もわからぬまま
暗い夜の帳の中へ
誰にも縛られたくないと 回送中のこの夜に
自由になれた気がした 39の夜