だ、出して!すぐに出して! 2014.11.9
吾輩はタクシードライバーである。
刑事を乗せての追跡劇はまだない。
あれはまだ昼出勤の頃だった。
場所は新宿の交差点。
右折可の信号の矢印待ちで停車中。
週末の新宿の昼という事もあり、通行人も車通りも、ままある日だった。
ふと何気に左側から走り寄ってくる男女二人組。
先頭が女性でものすごい勢いで寄ってくる。
若い女性の後ろには中年男…
窓越しからなんとも言えない違和感を感じ始める
必死の形相で一足先に乗り込んで来た女性の第一声!
「だ、出して!すぐに出して!私追われてるんです!!!」:(;゙゚'ω゚'):
まだ半ドアの隙間から聞こえてくる男の怒声
「まて!ちょっと待てー!」(# ゚Д゚)
とっさの事で、状況は分からないがこんな時は決めている事がある、理由はどうあれまずは女性の味方をすると
急いでドアを閉めようとした所を男の手で止められる (゚д゚)マズー
それならばとチラッと右折の矢印が出たのを素早く確認し、そのまま車を発進させ、強引に男から離れる
バックミラーから徐々に離れて行く男
2、3度聞こえた気がした男の怒声
一段落した所で女性に声をかける
彼女は息を弾ませながら語る
「新宿に初めて来たんです。そしたら途中で変な人に絡まれて逃げてきたんです。すごく怖かったんです。(;´Д`)」
指示された所で車を止めると、半ば放心状態で彼女は去って行った…
真っ昼間から中年男から必死で逃げなければならないような事とは何があったのかは分からない、つかの間の新宿の逃走劇であった…
吾輩はタクシードライバーである
青島刑事を乗せたことはない
ましてやドラマや映画のタクシードライバーのエキストラ出演依頼もまだ来た事はない…
(ー_ー)
★写真は本文となにも関連はありません
(・∀・)
