ドキッとする言葉 2015.9.15
吾輩はタクシードライバーである。
秋ナス食べさせてあげな~ぃと意地悪できる嫁はまだいない。
乗車時にお客さんに言われてドキッとする言葉がある。
「急ぎで!」
この言葉がつくとドタバタ率が一気に跳ねあがる。
さてこの言葉、数日に一度あるぐらいなのだが、
昨夜はなぜか一運行中になぜなのか、三度聞くことに…。
●それは二度目の「急ぎで!」だった。
乗車が新宿からの女性。
「池袋東口へ。急いでもらえますか?」
「かしこまりました」、
時折車線変更しながら少しでも早く早くと池袋東口へむかう。
駅の東口の真ん前の信号が見えきたので、
停車するため減速しながらお客さんに声を掛ける。
「東口に着きました。このあたりでよろしいですか?」
思いがけない怒気が少し含まれた声が返ってくる。
「誰が駅前だって言いましたっけ?」( ゚Д゚)
「えっ…たしか、お客様は池袋東口だと
おっしゃっていたと思うのですが…」
(´゚д゚`) …ココハ マサニ イケブクロ ヒガシグチノ メノマエ…
「東口って言ったら池袋の
東側全部が東口になるでしょう!」(゚Д゚)ノ
( 一一) …ソウ イワレレバ、ソウデハ アルノデスガ…オキャクサマ…
多少のすったもんだの結果、
始めのたった一言の「池袋東口」では
名探偵ホームズさえも推理に困りそうな場所までお送りする。
お客様、正直説明をはしょりすぎです…(。-`ω-)
●三度目の急ぎのお客様はきれいなドレスを着た女性だった。
青葉台から、ザ・ペニンシュラ東京へ。
「急ぎで!」の言葉付き。
時間帯は終電間際のタクシーラッシュ時。
「どのくらいで着きますか?」
混む時間帯、特に聞きたくない言葉。
「今頃は混みやすい時間なので、なんとも言えませんが
出来るだけ急いで20分ぐらいでつけるように頑張ってみます」
「わかりました。少しでも早くつけるならどんなルートでも
大丈夫です。お願いします」
アクセルを強く踏みしめる車を走らせる。
時間帯的に一番混む可能性が場所を避ける。
距離は少しかかるが時間を重視するなら急がば回れだ。
その間、どうしようもなく何度と立ちふさがる赤信号。
信号待ち、後ろから伝わってくるイライラオーラ。
(; ・`д・´) 「やけに信号につかまりますよね?」
と言われども、赤信号だけはどうしようもない。
とにかく青になるたびに強くアクセルをふかし、
時間短縮に意識をむける。
そんな中、途中コンビニによって下さいとの指示があり、
車を止める。
急いで買い物を済ませるかと思いきや、
のんびりと歩いているお客様。
再度車を走らせる、またもや何度となくつかまる赤信号。
そのたびにあのイライラオーラと、コンビニで買ってきたのであろうガムを噛む音、クチャクチャが聞こえてくる。
(´Д⊂ヽ コワイヨ、コワイヨ~
外側のタクシー達と、内側のお客様と
精神的な戦いを繰り広げながら
ようやくホテルに着き、さっそうとホテルに入っていくお客様。
お客様、赤信号はどうしようもなく、
イライラをガムと一緒にクチャクチャむけてくるのを
止めていただけると助かります m(__)m
